2007年06月22日の一覧
涙の数だけ・・・
以前、ピティナ本部での委員会の席上での話です。
私が入っている「ステーション育成委員会」は
主にピティナのステップや、セミナーの今後のことを
話し合う委員会なのですが・・・
雑談の時にコンペティションの話が出ました。
ある地域の先生が、ピティナの専務理事に
こんなことを言い始めました。
「うちの地域では、毎年ぐんぐんコンペ参加者のレベルが
上がってきているんです。
予選を通過することが本当に大変で・・・
一生懸命練習しても、予選が通らないんです。
今の予選の通過率を、もう少し引き上げることはできないんですか?
頑張っても結果が出ず、涙を流す子を見るのは辛いので・・・」
これは私の住む広島でも同じことです。
横でうんうんと相づちを打っていたら、専務理事がこうおっしゃいました。
「予選のレベルがどの地域でも
どんどん上がっていっているのはよく知っています。
どこの先生方も、同じことをおっしゃっています。
ただ、予選通過率を上げる予定はないんです。
ピティナは予選を通過するのも大変なコンクール・・・
そのレベルの高いコンクールに参加することを、誇りに思って欲しい。
そして、小学校時代に打ち込めるものを持てたということは素晴らしいこと・・・・
悔し涙を流すほど、一生懸命になれるものに出会えた子供たちは
本当に幸せだと思うんです。」
う~ん・・・なるほど・・・と思いました。
うちの生徒たちもこれまで、
何人も何人も、悔し涙を流してきました。
絶対に確実と思った子が賞に漏れてしまい
お母さんから「帰ったら布団をかぶって泣いてました。」
と言う話を聞くと
私も布団をかぶって泣きたくなります。
本当に辛いものです。
でも、思い起こしてみても、
悔し涙を流した子で、それを機にピアノを辞めた子など
1人もいません。
みんな次のレッスンの時には
なにか吹っ切れたような顔をして
「次頑張りま~す!」とやる気満々で言ってくれます。
涙の数だけ・・・強くなるのかもしれません。
あす、あさって、たくさんの生徒がステージに立ちます。
頑張ったみんなに賞をあげたいけれど
コンクールと言うものは、そうなま優しいものでもありません。
ほんのちょっとのこと・・・演奏順とか審査員との相性とか・・・
様々なことで、びっくりするような結果になってしまうこともあります。
笑う子もいれば、泣く子もいるでしょう。
でも、泣いたり笑ったりしながら・・・みんな大きくなっていくのだと思います。
今まで頑張ってきたことが
思いっきりステージで発表できますように!
私はそれだけを祈ることにしましょう!