2008年09月03日の一覧
M君
昨年の2月、ピティナを通して
「短期レッスン希望」と言うことで
一人の高校生がうちにやってきました。
彼はその春高校を卒業して
関西の大学に行くのだけれど
それまでの時間を利用して
ピアノを習いたい、と言うことでした。
なんと小学校低学年の頃から
ずっと独学でピアノは弾いてきたとのこと・・・
いろいろ問題点はありましたが
正直びっくりするような腕前でした。
「何で習いに行かなかったん?」と質問すると
「習いに行くと、嫌いになりそうだったから。」
という答えが・・・
う~ん・・・ちょっとショック!
ただ、やはり体、指のフォームも無茶苦茶だったので
ピアノの構造の話からして
「正しいフォームできちんと脱力も意識して弾くと、
何より弾いている本人が一番楽だし、
ホールなどで演奏した場合、
聴く人に共感してもらえる美しい音が得られる。」
と言うことを説明し、脱力、指の形、タッチの方向性などから
レッスンを進めました。
彼はとても感受性も鋭く、耳も良く
おまけにとても素直なので
音も変わり、めきめきと上達して行きました。
その後、大学生になってからでも
夏休み、春休みの帰省の時には
必ずレッスンにやって来てくれています。
この夏も、
ベートーヴェンのソナタ「悲愴」の1楽章
ドビュッシーの「アラベスク第1番」
ショパン「別れの曲」などを引っさげて
レッスンに通ってくれました。
かなりの完成度をもって
曲を仕上げてから来てくれるのですが
私はいつも
「素人に聴いてもらうのならそれでいいよ。
でも、プロに聴いてもらっても『いいね』と言ってもらえる
演奏を目指そう。」と言って
細かいところまでレッスンをしていきます。
ですが、それにもとてもきちんと応えてくれます。
一度関西のステップで
初ステージを踏んだ時にも
アドバイザーの方々から絶賛していただき
「Bravo!」をたくさん頂きました。
何より彼の演奏には
ピアノに対する想いが詰まっています。
感動があります。
そんなM君、来年のうちの教室の発表会に
出てくれることになりました!
(まだ生徒にもお知らせしていませんでしたが、
来週3月、発表会があります!)
この夏のレッスンは
今日が最終となりましたが
また来年1月にはレッスンに来てくれ
3月の発表会に備えてくれます。
とても嬉しいです!
で、M君
とても文才のある人で
彼の書いた詩は、いろいろな本に
掲載されています。
いつもレッスンに持ってきてくれるので
それを読ませてもらうのも
とても楽しみです。
M君・・・大学卒業したら
どんな仕事に就くんだろう・・・
どんな大人になるのかな?
楽しみに、見守って行きたいです。
↓これらにM君の詩が掲載されています。