2010年06月の一覧

思うこと・・・

佐賀では、A2級からF級と連弾
全部で145組の人たちの演奏を聴かせていただき、
コメントを書き、採点をしました。

いつもは生徒達が審査をされる側ですが、
立場が変わるといろいろ思うことが出てきます。

「大事だ」と思っていたことが
「実はもっともっと大事だ」ということに
改めて気付いたりもします。

まずは出だしの数小節・・・

そこで、はっとするような美しい演奏に出会うと、
ぐっと心を惹かれます。

それは音色の美しさ、歌心はもちろん、
その曲にあったテンポ設定
その他の声部とのバランス、
生き生きとした拍感の中にあって
出てくるものですが・・・

そしてそのような演奏をされる方は
必ずと言っていいほど
演奏を始める前の「間」があります。

自分の出したい音、表現したい音楽を
ちゃんとイメージしてから演奏を始めているのでしょう。

そう言うことは、突然本番でできることことではなく
日頃からいつもそうしているのだと思います。

そしてその次に、聴く側としては
その後どんな展開があるかということに
興味津々となります。

全く変化のない曲など、
この世の中にほとんど存在しません。
まずそんな曲は、コンクールの課題曲にはなりませんし・・・
A2級の短い曲でも、ちゃーんとそれなりの展開はあります。

A-B-Aなら中間部がどうなっているか、
ロンド形式ならAーBーAーCーAーBーAの、
AとBとCのキャラクターがどう展開するか・・・

それらをちゃんと把握し、
調性感も伴ったディナーミクの変化、
音色の変化、表情の変化がついていると
「ほ~~っ」と思います。
逆に全くそれがなされないと、がっかりします。

そしてもう1つ、審査にあたって気になること・・・

読譜ミスが結構多いのです。
特にD級、E級、F級あたりです。

古典の楽譜あたりでは
版によって楽譜に書かれてあることが違う、と言うこと
良くあることです。
ショパンの作品などでも、よく見かけられます。

そうではなく、近現代など
今回のコンペティションのために書き下ろされたもの
楽譜が1つしか存在しないもの、などで
明らかに読譜ミス、と言うことが多々あります。

今回の佐賀だけでなく、
生徒の演奏を聴きに行ったこの近場の会場でも
よくそう言うことがありました。

1小節間ずっと、ある音のシャープが抜けていたり
明らかに違うリズムや違う音で弾いている
と言うことがあります。
(特に近現代の曲はそれでも
それほど違和感なく弾けてしまう事もありますから・・・)

全体の1割強に
そう言うミスがあるようにも思いました。
結構多いのです。

本人も、会場に着いてから
他の人の演奏を聞いてそれに気付くと
とても不安な気持ちになるでしょうし・・・
やはり読譜ミスは頂けません。

楽譜をきちんと見ましょう、とは
いつも言われることではありますが、
思い込んでしまうとなかなか気付かなかったりもします。

よく弾けるようになってきたからこそ
もう一度CDなどを聞きながら楽譜とにらめっこして
読譜のミスはないか、調べてみると言うのも
大事だと思います。
最近は、ナクソスやYouTubeなど利用して
いろいろな音源を聴く事もできますので・・・
(もちろん、音源にミスがある場合もありますが・・・)

今回も、ダ・カーポを見落としていて
ぶつんと途中で演奏を終わってしまった方がおられました。
一瞬何が起こったのかと、
審査員一同お互いの顔を見合わせました。

これは、「演奏放棄」とみなされる場合もあります。

一度でもCDをちゃんと最後まで聞いていれば
こんなことにはならなかったと思います。
繰り返しカットの演奏はありますが
ダ・カーポが省略の演奏は
存在しないでしょうから・・・

まだまだ本番を控えた方も多いと思いますので
参考までにいろいろと思うこと・・・
書かせて頂きました。

↓今週のお花
10.6.29

2010年06月29日 | この記事のみを表示 | 2.コンクール | コメント(2)

帰ってきました。

ピティナ・コンペティションの
佐賀予選から帰ってきました。

佐賀は初めての訪問となりましたが・・・

駅前の賑やかなところを
ちょっと離れると
ど~~~っと(半端じゃなくど~~っと)
田園風景が広がる
そんな、とってものどかなところでした。

実施会場の周りも
田園風景~~!でした。

↓控え室の窓からの風景
10.6.28

2日間にわたる予選、
九州地区は今年から
E、F級が地区を統合した形の実施となり
この会場はその実施会場となっていたため
E級・・・26名 F級・・・16名 という
この級としてはとても多い参加者でした。

ただ2日間に分けてあったため
(1日目デュオとE,F級 2日目A2~D級)
思ったほどハードではなく、
薬のお世話にもならず、無事に乗り切れました。(ほっっ・・・)

参加者がどんなに真剣な気持ちで
この予選を受けに来ているか・・・
私も生徒達を通して充分に知っているつもり・・・
だから、こちらも真剣に審査しなくちゃ・・・です。
真剣にやりました!真剣に!!

また、実施事務局のみなさんもとても気配りしてくださり、
他の審査員の先生方も、素敵な先生方ばかりでしたので、
いろいろなお話も聞けて収穫の多い2日間でした。
(特に諌山先生からお聞きした
 昨今の国際コンクール事情は・・・面白かった・・・!)

無事審査が終了してから
携帯の電源を入れると、
どど~~っと生徒からの結果報告が入って来ました。

中国ユース小1,2年は1人が銀賞を
中学生の部は2人が金賞、1人が銀賞、2人が銅賞を
頂いたそうです。
とにかく中学生の部のレベルはかなり高かったそうで・・・
広島の中学生たち、すごいね!

惜しくも入賞ならずだった生徒も
目標に向けてすご~~く頑張りました。
それが今後の大きな財産となりましたね。

あと、予選は来週、再来週を残すのみです。

リベンジ!にかける生徒も
何人かいます。

こんなお天気が続くので・・・
体調には充分注意して乗り切ってくださいね。

2010年06月28日 | この記事のみを表示 | 2.コンクール | コメントは受け付けていません。

今、、、

広島駅です。
今からコンペ審査に出かけます。

今日、明日と
ユース、コンペに出る生徒もたくさんいて
後ろ髪をひかれる思いですが、、、

みんなやることはやってきたからね。
底力を信じましょう!

昨夜からばたばたしていて
パソコンへのメールの返信
できていません。

すみません!
月曜日になりますのでご了承下さい。

2010年06月26日 | この記事のみを表示 | 1.スケジュール | コメントは受け付けていません。

あなご飯

夫が仕事で宮島に行ったと
うえのの「あなご飯」のお土産に
買って帰ってくれました。

うれし~!

アナゴは実はそんなに好きではないのに
この「あなご飯」は大好きなんです。(変なの・・・)

香ばしくて、たれのついた下のご飯も
めちゃくちゃ美味しくて・・・

10.6.23

この「折箱」の香りもいんですよね~~
冷めても美味しい!・・・んです。

包み紙もレトロで、これもいいんだわ~~

うえののHP⇒こちらです。

この「うえの」の2階の「他人吉」も
すんごくいい感じのお食事処です。

コース料理ですが、美味しいし、
部屋の雰囲気が抜群にいい!(超レトロです。)

廿日市ステップの時、
アドバイザーの先生方をお連れすることがありますが
いつも感激して頂きます。
接待にもいいですよ~。

このブログ、県外の方も
たくさん見てくださっているようですが、
是非、宮島の「うえの」の「あなご飯」を食べに
広島にいらしてくださ~い!

やや、バテ気味だったけど
今日は「あなご飯」で元気が出たわ・・・ってなんて単純・・・(笑)

2010年06月23日 | この記事のみを表示 | 7.プライベート | コメントは受け付けていません。

反省会・・・

昨日は
中国ユースコンクールの
小学5,6年生の部でした。

うちの教室からは3名が参加・・・

2名は無事金賞を頂きました。

1名は残念ながら
賞に届かず・・・

今日がレッスンだったので
さっそくの「反省会」でした。

「発表の時、名前がなくてどんな気持ちだった?」
「悔しかった・・」
「うん、悔しかったよね・・・
 でも、どうして名前がなかったんだろ・・・」

しばし考えて・・・

「ちょっと前はよく練習したけど、
 その前はあんまり練習しなかった。だから・・・」

お~!よくわかっているね。

あまりに練習していないのがバレバレで
「そんなに練習したくないのなら
 コンクールに出たいなんて言いなさんな~~!」
と、私に雷落とされた時もあったよね。(笑)

何事も、日々の積み重ねだから・・・
その大切さ、わかってくれたかな?

悔しい思いをして
それでわかってくることもありますね。

きっとピアノだけじゃなく、
お勉強とか・・・これから
いろんなことに生きてくる、と思います。

で、それじゃってことで
どっちゃり宿題を出しました・・・とさ。

来週頑張ってきてくれるかな~・・・
楽しみにしておきましょ!(笑)

↓今週のお花
 スタンド付きで豪華です。
10.6.21

↓アップ
10.6.21-2

アジサイ
ヤマゴボウ
リキュウソウ
モンステラ
グリーンスケール
クリスチン

2010年06月21日 | この記事のみを表示 | 2.コンクール | コメント(4)

オープンスクール

一昨日までのコンペティションで
E、F級を受けた中学3年生の4名は
無事4人とも1度目の予選で
優秀賞を頂くことができました。

実はそろそろ
うちの教室を卒業する生徒も
出てきます。

もしかしたら最後のコンペと
なるかもしれないと言う思いもあり、
「予選通過は絶対!」という思いはありました。

なので嬉しい、というよりほっとしています。
(まだまだ本選もあるので
 ほっとしていてはいけないのですが・・・(笑))

その卒業後の進路になるかもしれない
広島音楽高校のオープンスクールが昨日あり、
私も行ってきました。
昨日もレッスンが詰まっていたので、
ほんの短い時間しかいられなかったのですが・・・

生徒達も、お母さんと一緒に
訪れていました。

オープンスクールに先立って
校長先生と校長室で
お話しさせて頂くことができました。

山廣校長先生は、昨年3月に赴任され
音楽高校を根本から大改革しようと
懸命に頑張っておられるのです。

私は正直に
「母校である音高のことを悪く言うのは
 とても情けない話ではあるのだけれど
 ここ最近の音高は
 生徒達に進学を勧められるような学校ではなかったです。」

と言うことをお話しました。

「わかりますよ」・・・
とおっしゃってくださいました。

先生は、問題の根源がどこにあるのかを
しっかり見つめ、
自分がどんなに叩かれようが
「この学校を絶対良くするんだ」という気持ちを持って
大改革を行おうとしておられます。

お話させてもらった中で
先生の決意、思い、ひしひしと伝わってきました。

私がこの学校に通ったのは
もう30年も前のことですが・・・

同じ道を志す友に恵まれ
親身になって指導して下さる先生に恵まれ
楽しく、充実した3年間でした。

今の私は、この学校を選んでいなければ
絶対に存在しない・・・
それだけは確実に言えます。

もしかしたら
何人かの生徒が
この学校に入学することになるかもしれません。

3年後、「先生、あの学校を選んでよかったです!」
と言ってくれることを強く強く願っています。

そして、大事な大事な生徒達の未来を託すのです。
山廣校長先生、そして音楽高校の先生方
どうかよろしくお願いします!

広島音楽高校のHP⇒こちらです。

2010年06月21日 | この記事のみを表示 | 5.生徒のこと | コメントは受け付けていません。

父の日

今日は、姉のファミリーと私達夫婦とで
1日早い「父の日」のお祝いをしました。

堀川町の「多仲」と言うお店です。

夫が取引先の人と行って
美味しかった、と言うので決めましたが・・・

「え~!ここの中?」と言うような
怪しげな(?)ビルの中にある
(ライオンビルと言うところです)
和食屋さんでした。

でも、本当に美味しかった~~!

↓お刺身は地物が中心
10.6.19-3

↓冬瓜の煮物
10.6.19-2

↓のど黒の塩焼き・・・これが超絶品!
10.6.19

あともいろいろ出たけど・・・
食べるのに必死で写し忘れた・・・(笑)

父はこの二家族で食事に行くのが
何よりの楽しみで、
「月に1回は行こう」と言うんですけどね・・・

皆の予定も合わないしね~・・・
父の願いも聞いてあげたいけれど
なかなかなのです。

そうこうしているうちに
今日のコンクールに参加の生徒達から
ぞくぞく結果のメールが届きました。

コンペの方は
C級2名、E級1名、無事通過・・・

しかしまずは大丈夫と思っていた生徒が
通過できずで・・・
う~ん・・・こんなことがあるのがコンクール・・・か・・・

中国ユースの3,4年生の部は
1名参加でしたが無事金賞受賞しました。

みんなで楽しく食事しているのに
私がメールばかり気にしているので
皆から大顰蹙でしたが・・・

こんな時期だから、お許しくだされ~!(笑)

2010年06月19日 | この記事のみを表示 | 1.スケジュール | コメントは受け付けていません。

おすすめコンサート!

室内楽の素敵なコンサートがあります!

**********************

まつきわたるはなこトリオ Vol.1

2010年07月14日 (水)

時間:18:30 開演(18:00開場)

場所:東区民センタースタジオ

料金:一般\2,500、学生¥1,500        

【出演】
ヴァイオリン:上里 はな子
チェロ:向井 航
ピアノ:松本 和将

曲目
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番ニ短調Op.49
ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番ロ長調Op.8

**********************

「まつき」って・・・?
松本先生、何で「まつき」なの?

今度聞いてみることにします。

プロフィールを見ると・・・

松本先生はもちろん
みなさんご存知だと思いますが、
このチェロの「わたる」さんも
ヴァイオリンの「はなこ」さんも
すんご~い人なんだ~~~

「わたる」さん
「のだめカンタービレ」の演奏指導
そしてレコーディングでは主席チェロ奏者だそうです。

「はなこ」さんも
SMAPや長渕剛のアルバムレコーディングに参加、
今注目の実力派ヴァイオリニストとのことです。

超一流のチェロ、ヴァイオリンの音色、
そして超一流のピアノの音色
その3つが相乗効果を生むピアノトリオ・・・

わくわくしますね。
是非聴きにいらして下さい!!

チケットは、ここの右上の
「お問い合わせフォーム」からどうぞ!!

そうそう・・・
今年の12月には
ピティナ広島中央支部のステップで
「室内楽体験」をします!

今年、室内楽デビューしてみようかな~!
と思っておられる方・・・
まずは是非聴きに来てみてくださいね!

↓クリックすると大きくなります。
10.7.14-1s

↓こちら、クリックして、もう一度クリックすると詳しいプロフィールがご覧頂けます!
10.7.14-2s

2010年06月16日 | この記事のみを表示 | 6.おすすめ! | コメントは受け付けていません。

昨日も・・・

あちらこちらの会場で
うちの生徒達がコンペ予選に出場しました。

レッスンが午後2時に終わってから
一番近い会場に聴きに行ってきました。

ちょうど連弾、D級、E級あたりだったのですが・・・

いやいや、レベルの高さには
びっくりでした。

あとからヤマハの方に聞いたのですが、
審査員の先生方も
しきりに「ここはすごいね~」を連発されていたとか・・・

そうでしょう、そうでしょう・・・

で、そんな中、聴いてみての感想ですが・・・

2曲の課題曲、揃ってちゃんとまとめる、
と言うのは本当に難しいもんだなーと・・・
(特に上の級になればなるほど・・・です。)

1曲目、素晴らしくても、2曲目が・・・惜しい!
逆に1曲目がイマイチでも、2曲目素晴らしい!
と言うのもありました。

たぶん皆さん
2曲のうち、こっちの方が好き!と言うのが
あると思います。

その「もう1つの方」にいかに時間がかけられるか・・・

それともう1つ、
表現として難しい曲と、技術的に難しい曲とがあります。

表現の難しい曲は、がんがん弾きまくるのではなく
自分がどう弾きたいかをきっちっと描いてから
少ない回数でも自分の納得する演奏を目指す。

技術的に難しい曲は、
いろーんな練習方法でとにかく時間をかけ
不安のかけらもないようにしておく、と言うのが
大事ですね。
そんなことを皆さんの演奏を聴きながら
再確認しました。

で、うちの生徒達・・・
この会場でB級、E級、連弾上級が
無事予選通過しました。
別会場のD級2名からも、無事通過の連絡が・・・

そしてアドバイスレッスンに何度も来てくれた
Jちゃんも無事予選通過!
おめでとう!!

まだまだ7月2週目まで予選は続きます・・・

↓今週のお花・・・初夏の雰囲気です。

10.6.14

カシワバアジサイ
アンスリウム
ギガンジューム
モンステラ

2010年06月14日 | この記事のみを表示 | 2.コンクール | コメントは受け付けていません。

高松へ・・・

昨日は
アドバイスレッスンのご依頼を頂き
高松まで行って来ました。

今回で・・・え~と、5回目?ん?6回目?
忘れた・・・(笑)

コンペティションA2級からF級まで
ソロに出場の9名と
連弾の部に出場の3組のレッスンをさせて頂きました。

毎回来てくださる生徒さんは
1年ぶりに会って、その成長に驚きます。

「え~!もう足台要らなくなったん?
 あんなにちっちゃかったのにね~」と・・・

身長もですが、
演奏を聴かせてもらっても、
その変化には驚かされます。

これは・・・
もちろん、コンクールの課題曲が発表になってから、
ではなく、
1年間その子がピアノとどう向き合ってきたか、
周りの先生や親御さんたちが
どうサポートしてこられたのか、の現われだと思います。

1年でこんなにも成長するんだ~・・・
本当に驚かされた子が数人いました。

「うわ~、1年間毎日毎日、よく頑張ったんだね~」
と、思わず握手してしまったり・・・(笑)

そう言う子は、やはり顔つきまで変わってきています。

ピアノの腕だけでなく、
人としての大きな成長にも繋がるんだと思います。

ちょっと離れたところから
これからも、陰ながら応援して行きたいと思っています。

↓岡山から高松までは
 この「マリンライナー」で行きます。
 この列車の指定席は、2階建てでなかなか快適!
 往復とも爆睡でした~!

10.6.12

2010年06月13日 | この記事のみを表示 | 2.コンクール | コメント(2)

基本の大切さ・・・

日曜日に行ったコンペティションの会場は
著名な建築家が設計したと言う、とても素敵な会場です。

そこに置かれているピアノは
スタインウェイのフルコン・・・

新しすぎず、古すぎず・・・
肌つやといい(?)、見るからに
「今が旬」のすばらしい楽器のように思いました。
ただそこにあるだけで、発する「オーラ」があります。

そして「いいピアノはこんないい音がするのか~・・・」と
惚れ惚れするような音がします。

まろやかで、
「のだめカンタービレ」の時に
のだめちゃんが弾くピアノから
真珠のような玉がスルスルスル・・・と湧き上がる・・・
あの感じの、実に粒立ちのよい、心地よい音がします。

ただし・・・!!
全ての人の演奏から・・・とはいかないのです。

1日中、演奏者とそこから出てくる音を聴いていて・・・
やはり大きな違いもありました。

基本に忠実な弾き方・・・
軸がピシッと定まった正しい座り方、
肩、上腕、肘、手首の充分な脱力、
正しい手のフォーム、指の独立、
そして何より「耳」が使えているか・・・

そのあたりがきちんとしている人には
もれなく上記の「まろやかな美しい音」がついてくるのです。

そうではなく、体の無駄な動きが多く、
力任せ、気分任せの演奏や
基本となる指からの動きが使えていない人は、
悲しいほど濁った、べちゃっとした音がします。
ピアノが眉間にしわを寄せて、
目を瞑っているようにも思えます。

いいピアノは、素晴らしいけど恐ろしい・・・

「何かワインに似てるな・・・」
と思って聴いていました。

いいワインは、それはそれは芳醇な良い味がするけれど
保管の仕方や温度、湿度などが正しくなければ
ひどいことになります。
なので「テイスティング」という行為が必要となるのですね。

1000円もしないような安いワイン・・・
これでも飲んでみると結構美味しいのです。
でも、ワインに詳しい方に聞くと
これは「誰でもが美味しいと感じるようにいろいろ混ぜてある。」からだと・・・

なので、いつ飲んでも同じ味がするのですね。

本物を飲んでみて(と~きたまですが・・・)
やっと違いがわかります。

ピアノも同じく、いいピアノを聴くと、
やぱり違うな~、と思います。

そして、いいピアノは
「基本の大切さ」を教えてくれます。

↓今週のお花
10.6.9

カンガルーポ
アンスリウム
ドラセナ
モンステラ

2010年06月09日 | この記事のみを表示 | 2.コンクール | コメントは受け付けていません。

コンクール初日

昨日はうちの教室の
今年度のコンクール初日の日でした。

ピティナ・コンペティションと中国ユース・・・

以前は生徒の出るコンクールは
できるだけ行くようにしていたけれど
最近はなかなかそれもままならず・・・

せめて初日くらいは・・・
特に昨日はたくさん生徒がエントリーしてるし・・・
と、気合を入れて行って来ました。

でも・・・遠かった~~!
高速飛ばして(いや、あまり飛ばしてないけど)
片道2時間半・・・
帰ったらお尻が痛いです。
往復5時間運転したら痛いはずだ~・・・

A1級からF級までだったので
最初から最後まで会場にいました。
朝7時に家を出て・・・帰ったら9時半でした。
いやいや、長~い一日でした。

早い時期のコンペは
毎年強豪揃いで予選突破が難しいけれど・・・
今年はどうかいな・・・と思いましたが・・・
やはり・・・今年も同じ感じでした。

早々と予選通過を決めて
本選曲をじっくり取り組みたい全国狙いの人たちも
各地から集まりますので・・・
やはりレベルは高いですね。

私はチェックしながら聴きましたが・・・
「当然予選通過」とチェックした人が落ちている・・・

審査がおかしいのではないですよ。
そんな人がたくさんだから、
どうしても溢れてしまうのです。
入賞の割合は決められていて
絶対評価ではないですので・・・ね。

だから昨日参加された人たち・・・
落っこちたからダメだなんて思わないでね。
通過ならずの方の中にも、
素晴らしい演奏、たくさんありましたよ!

で、その中で、うちの生徒達もよく頑張りました。

A1、B、C、E、F、連弾中級
無事予選通過することができました。

C級の生徒1人、賞に届きませんでしたが・・・
課題は見つかったし、次に繋げて行きましょう!

私も1日会場にいて
たくさんの演奏から、いろいろ勉強させてもらいました。

これはまた少しずつ・・・書きますね。

そして、夕方には
ユースの某会場に出場のMちゃんから
「金賞頂きました!」の電話がありました。

ここの会場は
中学生の金賞は毎年1人だけ・・・

それを昨年に引き続きの受賞です。
集中していい演奏ができたんだと思います。
よく頑張りました!

濃い~~一日が終わり・・・
私も生徒達も
今日からまたコツコツと・・・です。

2010年06月07日 | この記事のみを表示 | 2.コンクール | コメントは受け付けていません。

「作業」と「演奏」

時々生徒に
「それ、『作業』になっているよ。」
と言うことがあります。

きちんとは弾けているんだけど・・・
それ以上のものがない・・・
私は「作業」と呼びます。

「作業」と「演奏」の違い・・・

私の勝手な見解ですが・・・

「作業」は2者の関係・・・
例えば、パソコンのキーボードを打つ、これは「作業」
早く、正確に打てればそれで良しです。
自分と、キーボードとの2者の関係・・・

「演奏」は
自分と楽器と・・・もう1つ、「聴衆」が存在する。
3者の関係です。

「楽譜通りにきちんと弾けた」は「作業」であって
「演奏」にはなりません。

「楽譜」から得た情報を、音楽として再生し、
客席で聴いている人たちに伝える・・・
伝えようとする・・・
それが「演奏」だと思います。

「作業」から発せられるのは「音」であって、「音楽」ではない。

「演奏」だからこそ「音楽」です。

「音楽」には歌があり、リズムがあり、
ハーモニーがあります。

そしてその歌を、どんな声(音)で歌う?

そして何より大事なのは
伝えようとする気持ち・・・

それが伝わった時に
客席の人たちは、共感してくれたり
感激してくれたり、
喜びを感じたりしてくれるのです。

そしてこちらも
「伝える喜び」を感じる・・・

それを感じることができたら
日々の練習も
「喜びを得るための時間」となるのだと思います。

ぐちゃぐちゃ書きましたけれど・・・

明日からコンクールの本番がスタートです。

コンクールと言ったって・・・
私は生徒達に
聴いて下さる全ての人に(審査員だけではないよ。)
美しい音楽を届けて欲しい、と願っています。

そして伝える喜びを感じて欲しい・・・と思っています。

↓先々週のお花・・・
 今週のは、写し忘れた~~~!

1065

2010年06月05日 | この記事のみを表示 | 2.コンクール | コメントは受け付けていません。

ホール練習会

昨日は
ピティナのコンペティションを受ける生徒達の
ホール練習の日でした。

A1級からF級まで
ソロ15人、デュオ4組・・・

本当は、何度もアドバイスレッスンに通って下さる方たちにも
お声をかけたかったのですが・・・
あまりの人数の多さにどうしようもできず、
うちの生徒達のみ・・・となってしまいました。
申し訳ないです・・・!

いつものことながらですが、
ホールで聴くと、
普段のレッスンでは気付かなかった
いろいろなことが見えてきます。
きっと本人達もでしょう。

それをどう日々の練習に
生かしていけるか・・・です。

今回D級からF級を受ける中学生が7人。

中には幼稚園の時から
見ている子もいます。

感傷に浸っている暇はないのだけれど
ステージでの姿を見ると
「ああ、こんなに大きくなったんだな~」と
感慨深いものがあります。

皆学校の勉強、部活と
ぎりぎりの生活をしています。

コンペティションの課題曲は
このあたりになると
ちょこちょこっと取り組んで
弾けてしまうような曲ではないことを
本人達が一番良く知っている。
そして予選を通過することがどんなに大変なことかも
嫌と言うほど知っている。
(皆、過去何度かは“痛い目”にも遭ってますので・・・(笑))

それでも自分の意志で
「出ます!頑張ります!」と言ってくる・・・

思春期真っ只中なのにな・・・
えらいな。

ご両親の溢れる愛情に包まれて
皆、本当に素直で明るく成長している子達です。

それぞれが、それぞれの音を出し
それぞれの表現をして来ます。

今回特にEF級の生徒達に言ったのは
その自分の音、思う表現を
客席にいる全ての人に伝えようよ、と言うこと・・・
50人お客さんがいたら
その中の10人ではなく、
50人全ての人に伝えようよ、
私が選んだこの曲、すてきでしょ~!
って伝えようよ、感動してもらおうよ・・・
と言うことです。

それには、たった一つの音にも意思が必要で
その上で歌があり、心があり・・・

そう言う意識を持つことで
演奏がぐっと生命力を増してきます。

もう次の日曜日が本番の生徒も
何人かいます。

私も昨日は夕方から4時間半
トイレ休憩もとらず・・・でした。

安定剤のお世話にもならず、
よく頑張りました!っと・・・(笑)

2010年06月03日 | この記事のみを表示 | 4.コンサート&講座 | コメントは受け付けていません。

ピアノペダル奏法講座

お次は松本和将先生の
ペダル奏法講座です。

実は前日のことがあったので
ぎりぎりまで行くのを迷っていて・・・

でも行きたい!と飛び出し
ぎりぎりに会場に到着・・・

きっとペダルがよく見える位置の席は
埋まっているだろうな~と思ったら・・・

何と舞台奥には
先生の足のドアップのスクリーンが!
お~!素晴らしい!

何と先生は、靴を脱ぎ
わざわざみんなが見やすいようにと
白いソックスを履いての実演でした。
さすが松本先生だわ。

先生にうちの生徒のレッスンをお願いしたとき
私はよく先生のペダリングに注目しています。

そしてレッスンのあと
「先生、あそこでウナコルダ踏んでおられましたね~」
などと質問すると・・・

「え?踏んでました?そうですか・・・」
と言われることがあるんです。

そうなんだ~・・・
先生は無意識に足が動くんだなーと
思っていましたが・・・

やはり冒頭、その話がありました。

まずはこんな音が出したいと強く思う・・・
その要求に応じて、足は自然に動きます、と・・・

その心、耳と一体化したペダリングですが
セミナーをするにあたっては
実にわかりやすく我々に説明くださいました。

先生がペダルに何を求めるか・・・

響きを作ること
ふくらみ、広がりを作ること
1音に対してのふくらみを作ること
切り方を操る

この4つ。

踏み方としては
「足も脱力する」ことが大事。
そしてもちろん体も楽に・・・

微妙なペダリングのために
足の指先だけでペダルを包むように
踏んでおられるとのことでした。

また、もちろんオン、オフだけでなく
ペダルの「遊び」部分のちょっと下の
「ハーフペダル」をうまく使う・・・・

ペダルを全踏みした状態から
さっと「ハーフ」の位置に止める。
逆に上から「ハーフ」の位置に止める
という練習もした方がよい、とのことでした。

一番すごかったのは
1つの音をクレシェンドさせるためのペダル・・・
打鍵のあとペダルを使うことによって
見事に1音のクレシェンドが表現されていました。
ピアノは打楽器ですから
打鍵した瞬間から音は減衰していくのですが、
こんな技もあるんだ~!

あと、スフォルツァンドのあとピアノ
の時のペダリング、
ビブラートペダルなどなど
細かなペダリングの説明が続きました。

私達の身近な曲
ショパン ノクターンOp.9-2や
幻想即興曲
ベートーヴェン 悲愴ソナタ
モーツァルトのソナタ330などを
使っての説明でしたので
とても説得力があり、わかりやすい説明でした。

そして悲愴の1楽章、1小節目の最後の和音の切り方・・・
「ここでお客さんの集中力を寄せるんです。」
という話・・・
う~~ん・・・なるほど~!

ピアニストの「技」と言えるような話を
惜しげもなく披露して下さる・・・
これは先生のお人柄ですね。

あっという間の2時間でしたが
あ~、全部をもう一度聞きたい!
という欲求が残りました。

終わったあと、先生にお会いできたので
「DVD作って下さい!」
と頼んでおきましたが・・・

実現・・・するかな?(笑)

2010年06月01日 | この記事のみを表示 | 4.コンサート&講座 | コメントは受け付けていません。