聴く人の立場に立って・・・
2008.9.28
数ヶ月前ですが・・・
あるコンクールのファイナルを聴きに行きました。
ファイナルまで勝ち進んだ方ばかりですから
もちろん、素晴らしい演奏を聴かせてもらったのですが・・・
一名の方だけ、とてもミスの多い演奏がありました。
きっとよくお弾きになる方なのでしょうが、
ずっと予選を勝ち進んでいく中で
ファイナルの曲にかける時間が足らず
そのような状態になってしまったのだと思います。
私の大好きな曲だったので
とても楽しみにしていたのですが・・・
現実はその方がミスをされるたびに
私はビクッ!ビクッ!となってしまい、
演奏を楽しむことができませんでした。
私以外の方も同じだったのでしょう。
私より前の席の方も、
ミスが出るたびに体を縮めたり、
隣の方と顔を見合わせたりしてらっしゃいました。
その後、演奏中にミスを繰り返す生徒に対して
私はそのときの話をすることがあります。
「ミスしたらね、聴いている人たちが楽しめないんよ。」
コンクールなどでは、ミスしたらいい点がもらえない
いい結果が出ない・・・と言うことはありますが、
それより何より「聴いている人が楽しめない」・・・のです。
今までの話は
「ミスは絶対にいけない」と言うことを
書いたわけではありません。
ミスしなくたって、つまらない演奏はあるし
逆に少しのミスがあっても素晴らしい演奏はあります。
ですが、聴いている人に安心して楽しんでもらうには
ミスはしないに越したことはない・・・
そのために「練習」しなければいけない、
ミスが出ないような「練習」をしなければいけない
・・・ということです。
ミスに関してだけではありません。
演奏と言うのは、聴き手があって成立するもの・・・
いつもいつも、
「私の演奏、聴いてる人は素敵だと思ってくれるかな?」
「私の出した音、きれいだなと思ってくれるかな?」
「あー楽しかったと思ってくれるかな?」などなど・・・
聴いてくれる人の立場に立って考えること・・・
とても大事なことだと思うんです。
聴いてくれる人が喜んでくれる、
素敵だと思ってくれる、
そのことが、弾く側の喜びに通じるのだと思います。
もちろん
「私は自分の演奏を誰にも聴かれたくない。
自分で弾くだけで満足なの。」と言う方は別ですが・・・(笑)
そんなことを最近強く思っているところに
今日開いたピティナのHP
ルイ先生の連載にとても素敵な話が載っていました。
是非お読みください!→「ここ」
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