響きのコントロール
2019.6.20
コンクール真っ盛りの今ですが
ある著名なピアニストが、コンクールの審査に行って感じられた感想を
Facebookに載せられています。
とても素晴らしい内容だと思いますので
一部抜粋してここに紹介させて頂きます。
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響きのコントロール
(前略)
私が受けていた頃は、コンクールというとデッドな会場で開かれるのが普通だった。
ピアノもまた、下までしっかりタッチしないと音の出ない頑固な楽器が多かったような気がする。
響きの少ない会場で硬いタッチのピアノで、精一杯がんばって大きな音を出すことが求められた。
今は、日本音コンのトッパンホールをはじめ、よく響く会場で審査されることが多くなった。
鍵盤も、昔に比べてはるかに軽くなっている。当然、弾き方も変わってくるだろう。
重さをかけすぎず、固めの指先でタッチに芯を作る(チッコリーニがすみだトリフォニーで実践していた)。
線が重なるところはオーバーなくらいに濃淡をつける。
ペダルも踏みっぱなしにしないで、響を保ちつつ濁りを取るようなペダリングを心がける。
特に下降形では薄くする。
前の響きが消えるまで、フレーズの間を取る。
ホールの残響を利用して、ときには思い切って音量を絞ってしまう、等々。
耳と指先と足先が無意識に連動してはじめて、綺麗なまとまった響きを出すことができるのだ。
一人で練習しているだけではダメで、ステージで弾いているとき、客席で誰かに聴いてもらう。
あるいは、誰かが弾いているときに客席で聴いてみるといい。
出場者のレヴェルは揃っていて、大きな開きはなかったけれど、音が乱反射してしまったり、
細かい音がはっきりしなかったりで印象が悪くなるケースもあった。
どれだけ響きをコントロールできるか、が合否を分けたように思う。
(後略)
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私も先々週から、コンクールのお手伝いに行ったり
そのほかの日も時間が許す限り会場に行って
出演者の皆さんの演奏を聴かせて頂いています。
指先と耳で、どこまで自分の理想とする音が引き出せるか
どこまで自分の響きの行方が聴けるか・・・
それができている人、もう一息できていない人の演奏を聴き
多くのことを学んで帰っています。
コンクールは参加者にもですが
指導者にとっても大きな学びの場です。
うちの生徒も、参加する日ではないのに聴きに来ている生徒がいました。
立派!!
この週末も南区民文化センターでピティナ・コンペティションの中央2
西区民文化センターで、中国ユース
土曜日は小学1,2年生、日曜日は中高生の部があります。
指導者の方も、生徒さんも、足を運んでみられたらと思います。
自分が参加する日でないからこそ、ゆっくり客観的に聴け、学べると思います。
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それからもう一つ・・・
今モスクワで、4年に一度のチャイコフスキーコンクールが開かれています。
ピアノ部門では、藤田真央さん(東京音大)が唯一の出場者です。
元生徒が2名お世話になっている同じ大学の方という事で
以前から注目している素晴らしいピアニストです。
今日の午前3時ごろの演奏だったので
さすがにオンタイムで聴くことはできませんでしたが
録画がここから視聴できます。
今日はレッスン以外の時間はずっと聴き入っていました。
一音一音に魂を感じる演奏・・・
素晴らしいです!
きっとこれからも勝ち進んで行かれるのではと思います!
楽しみです!
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