理想と現実・・・
2003.5.24
今日はレッスンが終わってから、
地元のピアノコンクールの課題曲の公開レッスンに行ってきました。
講師はこちらではちょっと名の通った先生・・・
はじめに
「私は生徒に『こうしなさい、ああしなさい』と言うようなことは言いません。
その人がその曲に対してどんなイメージを持ってどう弾きたいのか・・・
それを引き出して行きたいと思っています。」
と言うようなことをおっしゃいました。
ふむふむ・・・と思って聞いていたのだけれど・・・
実際に公開レッスンが始まると、
「この曲はもう少しテンポを遅くして・・・」とか
「ここはクレッシェンドで・・・この部分はディミニュエンドね」とか、
「ここは手首をこう使ってこういう音を出して・・・」とか・・・
あれ?あの最初の一言はどこへ・・・?
いえいえ・・・この先生を非難しているのではありません。
まるで自分を見ているようで・・・
このコンクールの課題曲は小1から高校生まで全てバッハ・・・
小品にしても、インベンションにしても、シンフォニアにしても
その先生も私も、「この曲はこう弾くことがベスト」と言うような、
「模範演奏」的なものが、頭の中にできあがっているのかもしれません。
で、やはりそれから外れる演奏は、どうにも耐えられない・・・
結果、「そこはこうしなさい、ああしなさい・・・」的な
レッスンになってしまうのです。
その子の個性を伸ばすとか、
その子の「こう弾きたい」という気持ちを大切にする、と言うレッスンからは
おおよそかけ離れていくような・・・
しかし、会場をあとにしながら思ったことは・・・
子供達にもわかりやすいようなタイトルがついている曲ならまだしも、
行ったこともない遠い国の、それもずっとずっと昔に書かれた作品に対し
「この曲はこう弾きたい」というイメージを持つことを
生徒に要求できるものなのかどうか・・・
「ああしなさい、こうしなさい」的なレッスン、
これからもピタリと辞めるなんてことはできないけれど、
曲に対するイメージをもってもらうためのアプローチも、
もっとしなくっちゃなあと思ったのでした。
と言うことで、先日本屋さんで見つけて
「なかなかいいけど、ちょっと高いな~・・・」と思って買わなかった本
家に帰ってさっそく楽器店に注文しました。
「絵本で読む音楽の歴史」と言う本です。
とりあえず、「バッハ」「モーツァルト」「ベートーヴェン」「ショパン」
を頼みました。
それぞれの時代の音楽にまつわる情景が、
きれいな絵で描かれているんです。
ちょっとはイメージ作りの手助けになるかな~・・・
(高かったんだからなってくれよ~!^-^;)
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