基本の大切さ・・・
2010.6.9
日曜日に行ったコンペティションの会場は
著名な建築家が設計したと言う、とても素敵な会場です。
そこに置かれているピアノは
スタインウェイのフルコン・・・
新しすぎず、古すぎず・・・
肌つやといい(?)、見るからに
「今が旬」のすばらしい楽器のように思いました。
ただそこにあるだけで、発する「オーラ」があります。
そして「いいピアノはこんないい音がするのか~・・・」と
惚れ惚れするような音がします。
まろやかで、
「のだめカンタービレ」の時に
のだめちゃんが弾くピアノから
真珠のような玉がスルスルスル・・・と湧き上がる・・・
あの感じの、実に粒立ちのよい、心地よい音がします。
ただし・・・!!
全ての人の演奏から・・・とはいかないのです。
1日中、演奏者とそこから出てくる音を聴いていて・・・
やはり大きな違いもありました。
基本に忠実な弾き方・・・
軸がピシッと定まった正しい座り方、
肩、上腕、肘、手首の充分な脱力、
正しい手のフォーム、指の独立、
そして何より「耳」が使えているか・・・
そのあたりがきちんとしている人には
もれなく上記の「まろやかな美しい音」がついてくるのです。
そうではなく、体の無駄な動きが多く、
力任せ、気分任せの演奏や
基本となる指からの動きが使えていない人は、
悲しいほど濁った、べちゃっとした音がします。
ピアノが眉間にしわを寄せて、
目を瞑っているようにも思えます。
いいピアノは、素晴らしいけど恐ろしい・・・
「何かワインに似てるな・・・」
と思って聴いていました。
いいワインは、それはそれは芳醇な良い味がするけれど
保管の仕方や温度、湿度などが正しくなければ
ひどいことになります。
なので「テイスティング」という行為が必要となるのですね。
1000円もしないような安いワイン・・・
これでも飲んでみると結構美味しいのです。
でも、ワインに詳しい方に聞くと
これは「誰でもが美味しいと感じるようにいろいろ混ぜてある。」からだと・・・
なので、いつ飲んでも同じ味がするのですね。
本物を飲んでみて(と~きたまですが・・・)
やっと違いがわかります。
ピアノも同じく、いいピアノを聴くと、
やぱり違うな~、と思います。
そして、いいピアノは
「基本の大切さ」を教えてくれます。
↓今週のお花
カンガルーポ
アンスリウム
ドラセナ
モンステラ
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