命を削って・・・

2005.2.9

今日は月に一回の、私のレッスン日でした。

朝イチが私の時間だったので、
朝、先生が泊まられているホテルにお迎えに行くと・・・

先生は風邪を引かれておられました。

お話を伺うと、
広島に来られる前日には、熱で一日中寝ておられたとか・・・

「何も食べられなくってね、それが困ったわ。
 でも昨夜は少し食欲が出てきて、
 ルームサービスでおうどんを頼んでいただいたのよ。」
とおしゃっておられました。

驚きました。

88歳のご高齢の先生・・・

熱が出て、食欲もないときに
飛行機に乗って広島までレッスンに来られることが
どんなに大変だったことか・・・

「熱が出たので今月は休みます。」で済むことを
こうして無理をして来てくださった・・・

昨年米寿のお祝いの席で
「あなた達がいるから元気でいられるの。
 広島に行かなきゃ、福岡に行かなきゃ、
 あなた達が待っていてくれるから・・・
 それで私は元気でいられるのよ。」
と言っておられたのを思い出します。

私達のために、とにかく治さなきゃ!
そう思って気合で熱も下げて、
来てくださったのだと思います。

そして、まだ咳も残る状態で、
いつもと全く変わらない、
一音一音にこだわりを持ち、
熱く、熱く、必死のレッスンをしてくださいました。

まさに命を削って、
我々にご自分の学んで来られたことを
伝えようとしてくださっている・・・

そんな気がして、レッスンを受けながら
胸が熱くなりました。

帰りながら思ったこと・・・

私は先生には何のご恩返しもできないけれど、
私がしなければいけないこと・・・
これは私が今度は私の生徒に、
先生から学んだことを伝えること・・・
全身全霊で・・・
これしかない・・・と思いました。

本当に、素晴らしい先生に出会いました。

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