卒業

2005.2.17

Mさんがうちに初めてやってきたのは
中1の時でした。

その時聞かせてもらった演奏、
何故か忘れっぽい私でも、ぼんやりと覚えています。

確かチェルニーとソナチネアルバムの1曲・・・

一生懸命弾いてくれたのだけど、
とても辛そうに弾いている気がしました。

その後話をして、
特に専門に進む気はない、と言うことだったので
迷わずレパートリーを増やすレッスンを提案しました。

彼女は快くそれを承諾してくれ、
さっそくどんどんと
レパートリーを積み上げていくレッスンをスタートしました。

ショパン(やはりこれが一番多かった)、ベートーベン、
ドビュッシー、フォーレ、そしてたくさんのポピュラー曲・・・

あっという間に記入してもらっていたレパートリーカードも
ぎっしりになりました。

途中高校受験、大学受験の時には中断もあり、
大学生になると他のことでも忙しく、
発表会にもなかなか出られなかったりでしたが、
なんとか頑張って大学4年まで
通ってきてくれました。

その彼女が先日、教室を卒業しました。

最後の日、指折り数えてみると、
ちょうど10年でした。

あっという間だな・・・10年なんて・・・

彼女はみるみる輝くように美しくなり
私はしっかり老いぼれてきたけれど・・・(笑)

就職は大手のアパレルメーカーに決まり、
転勤もあるかも、とか・・・

生活も激変し、しばらくは大変だろうと思うけれど
「これからもピアノは弾いてね」と言うと
「自分の部屋にピアノを置いてるんです。
 振り向いたらピアノがあるんで・・・絶対弾き続けます!」
との頼もしい返事が返ってきました。

仕事で大変なことがあっても
きっとピアノが彼女を力付けてくれると
信じています。

最後の日に「飲んでください!」と言って
持って来てくれたワイン・・・

なかなか栓を開けれないでいます・・・

8.未分類 | コメント

Comments are closed.