明後日・・・
2005.12.2
中国ユースコンクールの
最優秀賞受賞記念コンサート、
いよいよ明後日となってきました。
Hちゃん(小3)の演奏曲目は
レビコフの「メランコリックワルツ」と
シャミナーデの「牧神 Op.60」の2曲です。
シャミナーデはドビューシーとほぼ同じ時期に活躍した
フランスの女流作曲家・・・
なんでもビゼーがお隣に住んでおり、
「僕の可愛いモーツァルト」といって大変に可愛がってくれたそうです。
当時の音楽学校は、女性の入学ができなかったのですが
ビゼーの計らいでたくさんの優秀な音楽家が彼女の家に通い
音楽の勉強を積んだのだそうです。
その後ピアニストとしても作曲家としても
人気を博した彼女ですが、
勃発した第一次世界大戦では
看護師として働き、激務の末片足を切断したとか・・・
そんな波乱万丈の人生を生きたシャミナーデですが、
作品は女性としての感性が溢れる、素敵な作品です。
先日そのシャミナーデ本人が
「牧神 Op.60」を演奏しているCDを
Hちゃんのお母さんが見つけ、持ってきてくれました。
この時代の作曲家本人の演奏が聴けるなんて
驚きです。
で、聴いてみて「ひゃ~~~!」
何と言いましょうか・・・
この曲がコンクールの課題曲になったとして
この演奏をしたら確実に落ちるな~・・・(笑)
楽譜通りとはとても言えないし、
気分だけで弾いている・・・と言う感じでしょうか・・・
でも何度か聴いているうちに
「そんなものなのかもしれないな~」と思ったりもしました。
バッハはもちろんのこと、
モーツァルトだってベートーヴェンだってショパンだって・・・
もし作曲した当の本人の演奏が残っていたとしたら
我々の想像とはまったく違うものだったりして・・・
曲を作った時の思い入れだけがどんどん増幅して
楽譜に書かれていることなんて
どんどんと変化(進化?)していってしまうのかもしれません。
我々は必ず生徒に
「楽譜はその曲の唯一絶対的な情報・・・
きちんと正確に読みなさ~い!」
と口をすっぱくして言うのだけれど、
作った本人にとっては、
楽譜はどんどんと過去のものになっていくのかもしれません。
そんなことをCDを聴きながら
思ったのでした。
あ!もちろん「楽譜は適当に見ていい」ってことではないですよ。
楽譜に忠実でなくていいのは、
曲を作った本人と、
道を極めた巨匠と言われるピアニストだけ・・でしょうか・・・
で・・・
もしシャミナーデさんが今生きていて
明後日のHちゃんの演奏を聴いて下さったら
なんて言われるだろう・・・
きっと「こんなに素敵に弾いてくれて・・・嬉しいわ!」と言って
ほっぺに「チュッ!」をしてくれるのでは・・・と思います。(笑)
この演奏会、
明後日、日曜日午後2時・・・広島市南区民文化センターです。
是非皆様おいでください!
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