「ショパンコンクール」に学ぶ

2006.2.5

一昨日、PTNAフォローアップ企画
諌山隆美氏の「ショパンコンクール」に学ぶ・・・
というセミナーに行ってきました。

2005年にワルシャワで開催された
第15回ショパンコンクールの全演奏を視察してこられた諌山氏が
その全貌をいろいろな視点からお話くださり、
またそこから何を学ぶか、
今後のピアノ教育はどうあるべきか・・・
という内容のセミナーでした。

インターネット配信された画像をDVDに焼いたと言う画像は
とても画質も音質もよく、
解説付きでたくさんの方の演奏を聞かせていただきました。
(うちのパソコンで見た画像とはえらい違いです。何故?)

また今回のコンクールの実際の演奏を収めたCDを使って
「模擬審査」をする、という時間もありました。

全参加者の中から選んだ15名の演奏、
ショパンのエチュード1人1分少々だけなのですが・・・
その演奏を聴いて、我々が評価をする・・・という企画です。

全員ショパンコンクールの予備審査には通過した人たち・・・
誰がいいかなんて、ちょこっと聴いたくらいでわかるのかしら・・・
と思っていたのですが・・・

皆素晴らしい演奏ではありますが、
やはり中に「あ、この人ちょっと違う!」と言う演奏がありました。

音のキレが良いというか・・・
それに加え、音楽に推進力があります。

5人選ぶと言う形だったのですが、
その中でも私が特にいいな、と思った人は
あとで解答(?)を頂くと、
4位入賞した山本貴志さんと、優勝したブレハッチさんでした。

セミナーの受講者全員の審査用紙を回収した結果も
その2人はダントツで票を集めていました。

やはり素晴らしい演奏と言うのは、
弾く姿を見なくても、
実際にナマの演奏を聴かなくても
ほんの一部分を聴くだけでも、
やはり聴く人を動かすものがあるのか・・・と
感心しました。

最後に諌山先生からの、
小さい生徒を教える時、どんな指導を行うべきか・・・
というお話は、とても納得の内容でした。

何年か前なら、
国際コンクールで入賞すると言う人は、
難曲といわれる曲を完璧に演奏する人だった。
ただ今は違って、
そんな人はいくらでもいる。

もっと大事だとされることは、
どんな音を出すのか、
どんな音を人々に聴かせるのか、
そして、どんな音でその曲を描いていくか・・・
と言うことです。

そのために、
幼い頃から耳を使う訓練をしなければならない。

ステージ経験を積み、
ホールでどう自分の音がどう響いているのかを
絶えずチェックする習慣をつける・・・ということが
とても大事だというお話でした。

もちろん、私たちは
ショパンコンクールに生徒を出すために
教えているわけではないのだけれど、
教えていく上で大切なことはなにか、と言うことに於いて
この「耳を育てる」と言うことの大切さを
もっともっと自分の中で認識していなくてはいけない、
ということを強く感じました。

帰りにはこのショパンコンクールのライブCD付きの
「ショパン2月臨時創刊号」を買いました。
このCD
しばらくは、私のドライブのお供となりそう!(笑)

5年に1回のこのショパンコンクール
今回も日本人、そしてアジアの人たちの健闘は
素晴らしいものがありました。

さてさて5年後は・・・?

もっと身近な人たちが参加しているかも・・・
楽しみです!

8.未分類 | コメント

Comments are closed.