心の中の音を聴く
2013.5.29
早々に梅雨入りしてしまいました。
先日からここでご紹介したいなーと思っていた記事、
今日はちょっと時間が取れるので書いてみます。
某メーカーの機関紙に載っていたものです。
東京藝術大学の副学長、渡辺健二先生のお話です。
渡辺先生は昨年夏、
うちの生徒の出たコンクールの全国大会で審査員をされており、
その数週間後の中国ユースの本選会でも審査委員長をされたと言うことで
私は勝手に親しみを感じている先生なのですが・・・
とても良いことを書いておられます。
ごく一部ですが抜粋します。
* * * *
ピアノを弾く人には何よりもまずは音楽を愛し、
楽しんでもらいたいですね。
その愛情が強ければ強いほど、少々面倒くさくても
ピアノを練習しようという気にもなるものでしょう。
多くの人たちが言っていますが、自分の外にある音を聴き分ける耳と
自分の心の中にあるいろいろな音を想像できる耳が絶対に必要です。
それができるようになれば、ピアノを弾くこと自体が
もっと豊かな経験になってくるはずです。
指が動くことが練習と思っている人が多いですが、
練習とは自分が目指している理想形と
今の自分との差を埋める作業です。
だから理想形がないと練習はできません。
夕食の献立を何をするかを考えないで買い物に行くのではなく、
今晩はカレーを作るのだと決めて買い物に行き、
手順よくカレーを作れば美味しいものができますよね。
ピアノを弾くのも同じで、弾く前に楽譜を良く見て
心の中の音を聴いてから実際に音を出してみる。
そういう練習をして欲しいと思います。
中略
なるべく早いうちに心の中に響く音を聴いてイメージを作る
習慣を身につけて欲しいですね。
* * * *
先日の松本和将先生のエチュード講座で
先生がおっしゃっておられたことと通じるものがあります。
理想に近づくために練習する・・・
その理想とは何か・・・
心にある音を実際に音にすること、
そして会場にいる全ての人にそれを届け、
共感してもらったり、感動してもらったり・・・
ということでしょうか。
コンクールの本番も間近となり、
生徒たちも日々自分の弾く曲と向き合っていると思います。
心の中の音に耳を澄ませ、
日々理想に近づいていくことを喜びとして
練習していって欲しいものです。
今週のお花です。
6月から夏の間は鉢物になるので
お花とはしばらくさようなら・・・です。
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