イギリスからのメール・・・Part4

2002.12.3

またまたイギリスの音大生、Miyukiさんが
むこうでの音大の様子をメールで送ってくれました。

今回は、音大での指導法に関するカリキュラムのことと
大学院の入試のことについてです。

指導に関するカリキュラムは本当に感動!

日本の音大で、
ここまでのことやってくれるところってないでしょうね~・・・
で、音大は出たけれど、
どうやって教えていいかわからない・・・となってしまう訳で・・・

これは見習って欲しいな~、日本の音大も・・・

ま、前置きはこれぐらいにして・・・どうぞ!

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こちらは、クリスマスの飾りがとてもきれいです。
あと2週間で学校も終わります。
そして、3年振りに日本でお正月を迎えます。

お伝えしたいことがやまほどありまして。。
イギリスの子供のピアノ教育について書こうと思ったのですが、
その前に、これは多分日本ではあまりないカリキュラムだと思いますので。

こちらでは、いわゆる「教職」というのはとれません。
学校の音楽の教師になりたい人は、学部修了後、
PGCEという2年間のコースへ行きます。
そこでは、ほとんどが実習です。

ほとんどの音大では、自分の楽器の教え方の授業があります。
4年制だと3、4年次、
私のように3年制だと2年次、つまり昨年私はこの授業を受けました。

楽器ごとに授業を受けます。
1時間半の授業が20回強だったと思います。

長くなりますが内容をあげます。

1、 楽器を教えること、学ぶこと (1)
2、 楽器を教えること、学ぶこと (2)
3、 ピアノの歴史と技術(テクノロジー) (1)
4、 ピアノの歴史と技術 (2)
5、 ピアノ演奏の生理学
6、 初めてのレッスン (1)
7、 初めてのレッスン (2)
8、 音色を造る、タッチ
9、 テクニックの上達(発展) (1)
10、 テクニックの上達 (2)
11、 ペダリング
12、 練習、 欠点の診断
13、 レッスンの構成と内容
14、 演習
15、 キーボードスキルス
16、 レパートリー
17、 解釈とスタイル、 出版社の選択
18、生徒のパフォーマンス、試験のための準備

原則として1項目1回の授業です。
7は2回、14は3回位あったと思います。

7はとても面白いクラスで、
主任の奥様が子供にピアノを教えているので、
その教材をお借りして2人ずつわかれて、
その教材をどう思うか、調べて発表しました。

14の演習は、3人ずつわかれてピアノの部屋ヘ行き、
生徒、先生、オブサーバーになり、実際に教えてみます。

試験は口答です。20分位でしょうか。

最後に、今週来週で、3校来年9月入学の為の大学院のオーディションを受けます。

どういう内容かといいますと、
R大学 50分のプログラム。
    当日20分指定される。(エチュードを必ず入れる)
 私はバッハ 平均律2巻1番、
    ベートーヴェンソナタ 32番、
    ショパンエチュード4、5、8番、
    プロコフィエフソナタ6番1楽章、 
    武満 子供の為の作品

T大学 2曲、20分以内 (+外国人は英語の試験)
    バッハと、プロコフィエフの予定

G大学 60分のプログラム 多分当日、20分指定
    R大学の曲プラス、グリーグコンチェルト1楽章

全ての学校に、この2年間で学習した曲のリストをもっていきます。

日本の大学院入試のシステムがわからないのですが、御参考までに。

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