男の子は、褒め殺し?

 今日やってきた小学1年生のY君、どうもご機嫌斜めです。
 やって来るなり「オレ、ピアノなんか習わんかったらよかった・・・」「ピアノなんか嫌いじゃ・・・」「ピアノなんか面白うない・・・」などなど・・・
 どうも話を聞いてみると、さっきまで友達の家で遊んでいたのに、それを中断してピアノにやってきたようで・・・それが原因のようです。
 
 なんとかなだめてピアノの前に座ってもらって、まずは簡単なリズム課題から・・・
「おりょ、うまいじゃない。ピアノ嫌いな割には、なかなかやるね−・・・」
 教則本に移っても、
「うわあ、ピアノ嫌いでそんなにうまい人はあんまりおらんよ。」
「ほんま〜?」
「ほんまほんま。ピアノ大好きでもね、へたくそな人もいっぱいおるんよ。」
「そんな人がおるん?」
「おるおる・・・ピアノ嫌いな人でねー、そんなにうまい人は先生は3人しか知らん。」
「ほんま?3人しかおらんのん?」
「そう、日本に3人しかおらん・・・」
 そのうち彼のご機嫌もだんだん良くなり、新しい課題の曲もきっちり予習して「またねー!」と機嫌よく帰ってくれました。やれやれ・・・でもこれって褒め殺しって言うのかな−・・・
 
 この褒め殺し、男の子にはなかなか効くんだけど、年齢が高くなった女の子はだめです。「ふん、先生お世辞ばかり言っちゃって・・・」ってなるんですよね。
 この辺になると「まあまあいいんじゃない?」くらいのクールな褒め方の方が良かったり、直接本人を褒めずに、お母さんに、「最近○○さん、頑張ってますねー」の方が効果があったりします。
 
 なかなかピアノ教師といえども、創作力、演技力、相手の心理を読む力、いろいろ要るんですよね・・・やっぱし人生経験積まねばねぇ〜・・・  (2000.6.12 日記より)